【簡単】特殊相対性理論3選|相対論は誰が考えたのか

【簡単】特殊相対性理論3選|時間の遅れと物体の縮み 相対論

「特殊相対性理論って何? 誰が考えたの? 動いている物体は時間が遅くなるって本当? 人によって時間の進み方が違うの? 光時計って? 物理学ってなんだか難しそうだな…

こういった疑問に物理学修士の筆者が答えます。

結論

特殊相対性論とは、アインシュタインが提唱した「光の速さを物差しとすると、時間と距離が人それぞれ違ってくる」という理論です。事前知識として、光の速さは変わらないという「光速度不変の原理」を知ってて下さい。詳細は本記事にて解説します。

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本記事の参考文献

本記事の内容

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特殊相対性理論とは

特殊相対性論とは、アインシュタインが提唱した「光の速さを物差しとすると、時間と距離が人それぞれ違ってくる」という理論です。アインシュタインは特殊相対性理論の結論として、「1.時間の遅れ」、「2.同時のずれ」、「3.物体の縮み」、「4.E=mc2」を提唱しました。今回は1~3までを解説します。

1.時間の遅れ

時間遅れを光時計で説明

まずは超高速で動くと、時間が遅れることを解説します。上写真のようにA君が地球にいてB君は宇宙船に乗っており、それぞれ光時計を持っています。

光時計の説明

光時計とは上写真のように長さ30万kmの円柱があり、光がその円柱の下から上へ秒速30万kmで上がっていく装置です。つまり、光は1秒で下から上まで上がっていくので、光いる位置で秒数がカウントできます。
この光時計を使うと常識では考えられないことが起きるのです。

時間遅れを光時計で説明(間違った解釈)

上写真のように1秒後の世界では、A君の光時計は1秒経ったので、光が光時計の下から上まで到着しました。B君の宇宙船は1秒分進み、B君の光時計も1秒経ったので、光が光時計の下から上まで到着しました。
一見正しいように見えますが、この説明は間違っていています。なぜなら、B君の光時計が明らかに1秒で30万km以上進んでいるからです(A君の光時計の矢印よりB君の光時計の矢印の方が長い)。つまり、「光の速さは変わらない」という光速度不変の原理に反しているのです。では正しい世界はどうなっているのでしょうか。

時間遅れを光時計で説明(正しい解釈)

正しくは上写真のようになります。
A君の世界の1秒後では、A君の光時計は光が下から上まで行きます。B君の宇宙船は1秒分進みました。しかし、B君の光時計ではA君の光時計が進んだ量(30万km)しか進まず、下から上まで進まないです。これなら光速度不変の原理に反しません
「いやいや、1秒経っているいるんだからB君の光時計も下から上までいかないとおかしい」と思われると思うのですが、これで合っているのです。なぜなら、A君から見れば、B君の宇宙船の中では、時間が経つのか遅くなっているからです。つまり、B君の宇宙船の中ではまだ1秒経っていないのです。
ではどれくらい時間が時間が経つのが遅くなっているのでしょうか。簡単な計算式を見てみましょう。

時間遅れを計算する式

どのくらい遅れてるのかは上式で求めることができます。例えば光の速さの90%(秒速27万km)で飛んでいる宇宙船は時間が経つのが約半分になります。つまり、地球では10年経っているのに、宇宙船では5年しか経っていません。よかったら上式に数字を代入してみて下さい。

ちなみに、特殊相性理論によると、B君の1秒後の世界では、A君の時計がまだ1秒経っていないのように見えます。つまりA君から見れば「B君は遅れている」と思いますし、B君から見れば「A君は遅れている」と思います。一見矛盾しているように思えますが、これは矛盾ではなく、どちらも正しいことを言っています。なぜなら、A君もB君もそれぞれ独自の時間の基準を持っているからです。これがアインシュタインが特殊相対性理論で出した結論の1つ「時間の相対性」です。

2.同時のずれ

ボールの場合は同時

次に超高速で動くと同時がずれることを解説します。上の写真のように電車に乗っているA君とBちゃんは、電車の中心からそれぞれ逆の方向に同じ速度でボールを投げます。電車に乗っている2人から見れば、ボールは両方の壁に同時に当たります。また、それを外から見ていたCさんから見てもボールは両方の壁に同時に当たったことがわかります。

光の場合は同時がずれる

しかし、光の場合は違います。A君とBちゃんは、電車の中心からそれぞれ逆の方向に同じ速度で光を飛ばします。電車に乗っている2人から見れば、光は両方の壁に同時に当たります。しかし、それを外から見ていたCさんから見たら、光は後ろの壁に最初に当たって、前の壁に後で当たります。なぜこんなことが起きるのかというと、Cさんから見れば、ボールの速度は電車の速度がプラスされます。しかし光の速度は、光速度不変の原理により、光の速度に電車の速度がプラスされないのです。なので、光に向かってくる後ろの壁に最初に当たって、次に光から離れていく前の壁に当たるのです。

3.物体の縮み

長さの縮みの式

最後に、超高速で動くと物体が縮むことを解説します。どのくらい縮むかというと、光速の半分のスピードで進むと、棒は約87%の長さになります。上写真に物体がどのくらいの速度でどのくらい縮むかがわかる数式を記載したので、よかったら数字を代入してみて下さい。
さらに「物体の縮み」の理解を深めるために有名な
「トンネル通過の思考実験」を解説します。

トンネル通過の思考実験

全長40万kmのトンネルを秒速24kmで進む電車(電車の長さは無視)が通ります。しかし、この電車の中には時限爆弾が設置されていて、1秒以内にトンネルを通過できなければ爆発してしまいます。果たして電車は爆弾を爆破させずに、トンネルを通過できるのでしょうか?
答えはYesです。なぜなら、動いている物体は時間が経つのが遅くなるからです。つまり、地上では1秒たっても電車の中では0.6秒しか経っていないので、40万kmのトンネルを電車の時計では1秒以内に通過することができるのです。
ここで気になるのが、電車の中から見る世界です。もし電車から見て40万kmのトンネルがあれば、1秒以内で通過することはできません。しかし、電車から見ればトンネルが動いているので、トンネルは縮んで見えるのです。つまり地上から見て40万kmのトンネルが電車からみると24万kmに見えるので、ちょうど1秒でトンネルを通過することができるのです。

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相対論は誰が考えたのか

相対性理論はアインシュタインが考えたと思ってる人も多いのではないでしょうか。実は相対論のように物体が速く動くと時間が遅れたりするという理論は、当時多くの物理学者が考えていたのです。例えばローレンツ変換で有名なローレンツは「ローレンツ変換」という相対性理論の基礎を築きました。ただし、ローレンツは「エーテルの風」という間違った理論を前提にして相対性理論を構築していたため、ローレンツの相対性理論と言われることはないのです。また「ポアンカレ予想」で有名なポアンカレも同時のずれなどの理論を提唱していました。このように相対性理論はアインシュタインだけでなく、いろんな物理学者がバトンをつないでアインシュタインが完させた理論なのです。

特殊相対性理論のもう1つの結論
↓E=mc2について知りたい方はコチラ↓

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