【簡単】ミンコフスキー図とは|物体の縮み時間の遅れ

ミンコフスキー図とは|物体の縮み時間の遅れ 相対論

「ミンコフスキー図って何? ミンコフスキー図ってどうやって描くの? ローレンツ収縮って何? アインシュタインの特殊相対性理論について知りたい。 物理学って何だか難しそうだな…」

こういった疑問に物理学修士の筆者が答えます。

結論

ミンコフスキー図とは数学者ヘルマン・ミンコフスキー(1864-1909)が提唱した時空図のことで、ミンコフスキー図を使うと特殊相対性理論をシンプルに説明することができます。
詳細は本記事にて解説します。

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ミンコフスキー図とは

ミンコフスキー図とは数学者ヘルマン・ミンコフスキー(1864-1909)が提唱した時空図のことで、ミンコフスキー図を使うと特殊相対性理論をシンプルに説明することができます。すこし難しい言い方をするとローレンツ変換前と変換後を関係を直感的に理解できる図なのです。
ミンコフスキー図を理解するには「1.直交軸の時空図」、「2.斜交軸の時空図」、「3.ミンコフスキー図」を説明しないといけません。それぞれ解説します。

1.直交軸の時空図

直交軸の時空図

直交軸の時空図とは上図のように、横軸をx、縦軸をtにした図です。なぜx,y,zの3次元からxのみが選ばれたかというと、人間の脳では3軸までしか直感的に頭でイメージできないため、他のy,zはxに含まれているものと見なしています。
原点(t=0,x=0)は、目の前にある物体を意味しており、t=5,x=3はt3という未来に、目の前より距離3だけ後ろにいることを表しています。逆にt=-5,x=-3はt-3という過去に、目の前より距離3だけ後ろにいることを表しています。これらを点で表すことができます。さらに速度1/2で目の前を通る物体は選で表すことができ、傾きは1/2になります。

2.斜交軸の時空図

斜交軸の時空図

斜交軸の時空図とは上図のように、横軸をx’、縦軸をt’にした図です。なぜ記号がx’、t’なのかというと、相対的に動いている物体を表しているからです。つまり自分が直交軸で相手が斜交軸というように2つの座標が必要な時、1つが必然的に斜交軸になるのです。斜交軸を描く際は①直交軸と原点は同じ②扇を開いたり閉じたりするように、軸の傾きを相手の速度vにする③目盛りを√{ (1+v2)/(1+v2)}倍にします。なぜ√{(1+v2)/(1+v2)}倍にするかというと、特殊相対性理論の影響を受けるくらい相手が早いスピードで動いていたら時間は遅くなるし、物体は縮むからです。この時点ではまだ斜交軸を理解できないくてOKです。

3.ミンコフスキー図

ミンコフスキー図の事例を「2人から見た事件」と「ロケットの長さ」に分けて解説します。

2人から見た事件

ミンコフスキー図(2人から見た事件)

ミンコフスキー図は直交軸と斜交軸を重ね合わせた時空図です。例えばA君とB君という、相対的に移動する2人がある事件を目撃したとします。この場合上表のようにA君は直交軸、B君は斜交軸で表します。A君は「事件はx=4,t=5で起きた」と主張します。しかしB君は「事件はx=0,t=3で起きた」と主張します。これはどちらの証言も正しいのです。なぜこのような意見の食い違いが起きているのかと、2人の相対速度が非常に早く、特殊相対性理論の空間の縮みと時間の遅れが発生しているからです。このようにミンコフスキー図で見れば、相対的に動く2人がどのように見えているのかが直感的に理解できるのです。

ロケットの長さ

A君の目の前に長さ5のロケットが止まっています。B君は光の速さ近くで動いています。すると上表を見れば分かる通り、A君からみればもちろんロケットの長さは5です。しかしB君から見れば、ロケットの長さは3になり、ロケットが縮んでいるように見えるのです。このようにミンコフスキー図で見れば、相対的に動く2人では物体の長さがどう違うのか直感的に理解できるのです。ちなみにこの空間が縮む現象をローレンツ収縮といいます。

4.ローレンツ変換

ローレンツ変換とは斜交軸のように、運動する物体基準で座標軸を変換することです。特殊相対性はアインシュタインが考えたのに、なぜローレンツ変換と呼ぶかというと、物体が光の速度くらいで移動すると伸びたり縮んだりすることはローレンツがアインシュタインより先に提唱したからです。じゃあなぜローレンツの特殊相対性理論とは言わないかというと、ローレンツは「エーテル」という光を伝える媒質を前提に理論を構築しました。例えば、音の波は空気の分子が振動することで伝えています。しかし光の波は真空でも伝えることができますが、昔は「光を伝える媒質が必ずあるはずだ」という理由で「エーテル」という仮想の媒質を前提としていました。ローレンツもエーテルの存在を信じており、誤ってエーテルを前提で相対性理論を構築しましたが、アインシュタインはエーテルを前提としなかったため、正しい理論であるアインシュタインの特殊相対性理論が評価されたのです。

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