【簡単】フレアとは|太陽フレアはなぜ起こるのか

フレアとは|太陽フレアはなぜ起こるのか 宇宙

「太陽フレアって何? スーパーフレアとは? フレアがなぜ起きるのか知りたい。 フレアが起きるとどんな被害があるの?  物理学って何だか難しそうだな…」

こういった疑問に物理学修士&MBAの筆者が解説します。

結論

フレアとは太陽表面で頻繁に起こっている爆発のうち、最大級のものをいいます。詳細は本記事にて解説します。

参考文献

本記事の内容

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フレアとは

【簡単】フレアとは|太陽フレアはなぜ起こるのか

フレアとは太陽表面で頻繁に起こっている 爆発のうち、最大級のものをいいます。さらに、これまでの太陽観測で知られている最大のフレアより10倍以上エネルギーの大きな超巨大爆発をスーパーフレアといい、1万年に1度起きるとされいます。フレアの規模と頻度の関係は上表のようになります。

フレアの影響

1859年、イギリスの天文学者リチャード・キャリントンが太陽の黒点のスケッチをしていた際に、白色光フレアという可視光(白色光)で見えるフレアを観測しました。これがフレアの最初の発見となります。キャリントンが謎の発光を見たわずか7時間後、地球上をとんでもない磁気嵐が襲い、キューバやハワイでもオーロラを観測したとの記録が残っています。
この時代は今ほどには電気が使われていませんでしたが、欧州諸国では一部使われており、スイッチを入れていないのに電信機が勝手に動き出したり、電報用の紙が火花放電によって燃えるといった事故がありました。
もしこれが現代で起きたら、停電が1週間~1か月間に渡り、被害額が200兆円に達するとNASAは予想しています。
その後1989年3月3日、数日前に起きたフレアの影響でカナダのケベック州で大停電が発生し、復旧までに9時間以上かかりました。これは約600万人に影響を及ぼし、経済損失は100億円に上ったと見られています。それだけでなく、激しい磁気嵐の影響で大規模なオーロラがテキサス州やフロリダ州といったありえないところで発生したのです。さらに宇宙では人工衛星がダウンしたり、 故障したりするものが続出しました。
実は2012年7月3日にもキャリントン・フレアクラスの巨大フレアが起きていますが、このときは幸いにもフレアの飛び出した方向が地球の位置とは逆だったので、災害には至りませんでした。アメリカの物理学者ピート・ライリーは「今後10年間でこのクラスのフレアが発生する確率は12%である」と述べています。

太陽のスーパーフレア

京大グループが148個の太陽型星(太陽に似た恒星)において、120日間で合計365回もスーパーフレアが発見して、太陽でもスーパーフレアが起こりえると結論づけました。
アメリカの「ワシントン・ポスト」や、中国や韓国の新聞などでも「太陽でもスーパーフレアが起こりうることが京大の柴田のグループによって発見された」と記事にされています。
もし、このクラスのフレアによって発生した放射線が一斉に地球上に降り注いだら、生物の9割が絶滅する可能性があるのです。

太陽フレアはなぜ起こるのか

太陽フレアはなぜ起こるのか

太陽フレアは磁気リコネクションによって生じます。磁気リコネクションとは、磁力線のつなぎ替わりによって、磁場エネルギーをプラズマの熱エネルギーや運動エネルギーに変換する物理過程のことです。
太陽の黒点は磁石のS極とN極を表しており、必ずペアで存在しています。つまり、黒点の間には磁力線が発生しているのです。黒点の近く起きるプロミネンスが噴出すると、上表のように磁力線を上方にひっぱって磁力線のつなぎ替わりが起きます。このつなぎ替わる際に磁場ネルギーがプラズマのエネルギーとなり、フレアを起こすのです。これはよくパチンコのゴムが磁場、パチンコの球がプラズマで例えられます。例えばパチンコのゴムは引っ張って離すと、ゴムのエネルギーが球のエネルギー(速度)に変わることがわかります。これと同じように、磁場が引っ張られて、プロミネンスによって切り離されると、プラズマのエネルギー(フレア)に変わるのです。

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