【簡単】資本主義の誕生について|ウェーバーを解説

【簡単】資本主義の誕生について|ウェーバーを解説 経済

「資本主義はどうやって誕生したの? カルヴァン主義って何? なぜカルヴァン主義から資本主義が誕生したの? ウェーバーのプロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神について知りたい。 経済学って何だか難しそうだな…」

こういった疑問に経営学修士(MBA)の筆者が答えます。

結論

ドイツの政治・経済学者マックス・ウェーバーは著書『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で資本主義はキリスト教(プロテスタント)のカルヴァン主義によって誕生したと結論付けました。カルヴァン主義では勤勉、禁欲的に労働して富を貯めることで「天国へいける確証」を深めることができたのです。詳細は本記事にて解説します。

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資本主義の誕生について

資本主義の誕生について

資本主義はキリスト教(プロテスタント)のカルヴァン主義によって誕生しました。カルヴァン主義では勤勉、禁欲的に労働をすることで「天国へいける確証」を深めることができ、その精神が資本主義の原点となっているのです。ここでは理解を深めるために「キリスト教の歴史」、「カルヴァン主義」を説明した後に、「なぜカルヴァン主義から資本主義に発展したのか」を解説します。

キリスト教の歴史

ヨーロッパでは長年、カトリックがキリスト教を支配してきました。しかし、教会は金儲けのために免罪符(これを買えば、自分や親族の罪がすべて許されるという証明書)を乱売したのです。それを見たルター(1483-1546)は「献金で罪が許されるなんておかしい」と教会を批判し、宗教改革を行います。そこからプロテスタントが台頭すると、ヨーロッパはプロテスタントが主流になり、カトリックはイエズス会などの海外布教を行い始めたのです。

カトリックは聖職者を神父、祭司と呼び、十字架をよく切ります。それに対してプロテスタントは聖職者を牧師と呼び、十字架を切りません。

カルヴァン主義

ルターに影響されたジャン・カルヴァン(1509-1564)がスイスのジュネーブを拠点に、神権政治という「神を頂点にその神の代理人が国を支配する」統治形態をとったことから、カルヴァン主義が布教しました。カルヴァンは全市民の生活を厳格な道徳規範で拘束し、政治・法律・生活すべてを、聖書に隷属させました。その結果、市民は禁欲生活を強制され、飲酒、ギャンブル・姦淫などは厳しく罰せられました。
カルヴァン主義は予定説であり、「アダムとイヴが彼らが神に背いて禁断の木の実を食べエデンの園を追放されてしまったせいで、人間に自力救済という選択肢はできない」とされています。つまり、初めから天国か地獄かは決まっていて、現世で努力したからといって最後の審判のあと天国へ行けるという訳ではないのです。

なぜカルヴァン主義から資本主義に発展したのか

なぜカルヴァン主義は勤勉・禁欲的に働くのかというと、「神は人間の社会的営みのすべてが、神の計画・目的に適っていることを望んでいるため、「道徳性(神が望む働き方)、有用性 (神の役に立つ働き方)、利益(それらができた証し)が高い者がほど神が予定している者にふさわしい」という考えがあるからです。特に利益は「神の意図に適った労働をしているからこそ利益が生まれる」という理由からより天国により救済されるという確証が深まるのです。ウェーバーはこれを「恩寵による選び」の思想と呼んでいます。
さらに職業労働への没頭は「禁欲生活を実現する最も効果的な手段」でもありました。つまり富がもたらす「清浄ならざる生活への誘惑(飲酒、姦淫、ギャンブル)」から、我が身を守ってくれるのです。
このように「救われる人間は教会で修道生活を送る者の中からは生まる訳ではなく、 道徳性、有用性、利益が高い者の中から選ばれているのであろう」というプロテスタントの精神は資本主義の経済的繁栄を手に入れたのです。
ウェーバーが生きた時代、ドイツの「資本家」、「企業の所有者」、「近代的な企業のスタッフ」は、圧倒的にプロテスタント的な性格の強い人々占めていました。それに対してカトリックの国で、際立った経済的繁栄を実現した国はなく、いかにカルヴァン主義が経済発展に貢献しているかがわかります。

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